セイ鍼灸院ホームページ

用語説明ー1ー



  1. 体内を流動しているエネルギー(栄養に富んだ飲食物の精微の物質)
  2. 臓腑組織機関の働きや作用の活動力をあらわす。たとえば、腎気、肝気、
    胃気などはそれぞれの蔵腑の働きを、経気と言う場合は経脈の働きをあら
    わす。
  3. 逆気など病理的変化を表す。
原気(元気)
元陰の気と元陽の気とを包括するもので、腎に蔵されている先天の精から生成さ
れるため、原気は腎に発するとされ、臍下丹田に貯蔵される。また、後天的に摂
取された栄養によって補充育成され、三焦の通路を通り全身に行き渡り、すべて
の臓腑組織機関の活動を推進し、身体の育成保全の源泉とされる。
元陰・元陽



腎陰・腎陽
元陰は腎陰を、元陽は腎陽を言う。
腎陰は腎陽に対する言葉で、元陰の他、真陰、腎水、真水などとも呼ばれる。腎
の蔵する精を含めた陰液を指し、腎陽や腎気の活動の物質的基礎となるもの。腎
陰が不足すると腎陽が亢進し相火妄動と言った病理現象が起こる。
腎陽は元陽の他、真陽、真火、命門の火、先天の火などとも呼ぶ。この先天の火
に対して、脾胃の消化吸収や運化機能をまかなう原動力を後天の火と呼び、先天
の火はこれを暖め養っているとされる。
君火・相火 君火は心火のことで、心を君主の官にたとえることに由来する。生命の原動力で
ある陽気は生理上火に属するものであるため心火、君火と呼ばれる。相火は君火
に対して他臓腑に宿る火の属性を持つ陽気を相火と呼ぶ。相火を内包している臓
腑には命門(腎)、肝、胆、三焦であるが、その根源はすべて命門の火にあるとさ
れる。
命門
命門は生命の門という意味からこの名がつけられた。二つある腎の右を命門と
する説や、「腎間の動」を命門とするなどの説がある。機能的には、@1元気の根
源。A三焦の気化を助ける働き。B命門の火には脾と胃を暖め、脾胃の働きを助
ける。C生殖機能に関与する。D納気(吸気)に関与する。
真気(正気)
先天の気(先天の原気)と後天の気(呼吸や飲食からの気)が結合してできたも
ので、全身を充たし養い、各臓腑組織機関の機能活動と病気に対する抵抗力など
に係わる生命活動の原動力となるもの。
宗気
飲食物から生成された栄衛の気と呼吸により吸い込まれた大気とがとが結合し
てできる気で胸中に蓄えられる。その働きは、喉へ上って呼吸と発声に係わること
と、心脈へ貫き注ぎ気血を運行させ、肢体の活動や体温調節などに係わっている
とされます。
衛気(えいき)
衛気は身体の陽気の一つで、脾胃を源として水穀(飲食物)から生成され、上焦
(一説には「下焦」≪霊枢・衛営生会篇)より出て素早く脈外を(経脈の制約を受け
ずに)行き、至らざるところなしと言われます。その働きは、臓腑を温養し肌膚を温
潤し、皮膚(ソウ理)を滋養し汗孔(汗腺)を開閉し、肌表を保護するとともに外邪の
進入を防衛することとされます。衛気は単に「衛」とも呼ぶことがあります。
栄気(えいき)
上の衛気と同じ読みになりますが、こちらは栄養の「栄」です。衛気同様、脾胃を
源として水穀から生成され、中焦(胃)から出て手の太陰肺経へ注ぎ、脈中を行き
ます。その働きは血液の生成に係わり、全身に栄養を与えることとされます。栄気
は単に「栄」と呼ばれることがあります。
津液
体内の水分を総称して津液と呼びます。経脈(脈管)内の津液は血液を組成する
成分となっています。津と液は、分布部位や性質、機能に違いがあります。津と液
は互いに影響しあい転化します。
比較的きれいで薄く肌膚の間に分布し、これを温潤する。
比較的濁っていて粘調で、関節や脳、鼻や耳、眼などの孔に分布し、これらを潤
養する。
体内において正常なものは「津」「液」と呼び、「水」は「水飲」として病理現象の呼
び名となります。
水飲
水飲は臓腑組織の病理変化で起こる浸出液を言います。希薄で済んでいるもの
を水、粘りけののあるものを飲としますが、水飲と併称されることが普通のようで
す。
清気
飲食物が消化吸収された清い部分、水穀の精微を指します(濁気に対する清
気)。栄気となって肺へ運ばれる気を指すします。その他、秋の澄んだ空気や肺に
吸い込まれた大気を指す場合や、治療法として気分の熱をさます(清熱)ことを指
す場合などがあります。
濁気
飲食物が消化吸収された濃濁部分を指す。その他、呼吸で呼出する息や、放屁
を指す場合もあります。
人体を構成し生命活動を維持するのに必要な基本的物質で、生殖に係わる先天
の精と、生命活動維持に係わる後天の精(水穀=飲食物)からの精(精微)とがあ
る。腎蔵に蓄えられ、精は絶えず消耗するが、後天の精により滋養補充される。
精が充実していれば。
血液のことで、脾胃で消化吸収された水穀の精微が心肺へ送られ肺の気化作用
をへて生成される。血自体には推動力はなく、気の循環によって運ばれます。栄
気とともに栄血と表現されることがあります。


丹田
道家では人の臍下3寸を丹田と言い、気功療法では「意守法」部位「下丹田」に
当たる。(気功では三か所の丹田を考え、下丹田の他、みぞおち部に中丹田、眉
間に上丹田があるとする。)
気虚 気の不足、元気の衰退。臓腑の虚損、重病や長患い、過労などで元気を損耗し
たためか、飢餓により後天的に補充されないなどにより起こる。症状は、面色蒼
白、頭がくらむ、耳鳴り、心悸、息切れ、声が低く弱い、疲労倦怠、脱力感、動くと
汗が出るなど。*肺虚を指す場合がある。《素問・通詳虚実論篇》「気虚者肺虚
也」
陰虚 水液・津液、血分、精などの不足を意味する。
血虚
血の不足により虚弱の病症が現れる病理を言う。原因は、多量の失血、また
は、慢性的出血、臓腑の虚損や精血を化生させる機能の低下による。貧血症状
が現れるが、臨床症状では、心血虚、肝血虚、心脾両虚に大別される。
汚 血

「汚」の本来
の漢字

血流が阻害され、血液が体内の一定箇所に留まり非生理的な病因物質となる病
変を言います。血流が阻害される原因には、打撲など外傷による内出血や鬱血、
寒邪などの外感により経気が阻害されて起きるもの、内因では、気虚、または、気
滞、気鬱による経脈の流れの停滞などがあります。血の推動力は気の流れにあ
るため、経気の停滞はそのまま血の停滞となり、停滞が長くつづくと汚血が発生し
ます。 症状は複雑で、肌膚が青紫色になる、固定性の刺すような痛みが起こる、
黒色の血の塊を吐く、黒色便、下腹部が硬く張る、胸脇部がつっぱって痛む、皮
膚がかさつき鱗(ウロコ)状になるなどがケースバイケースで出現します。共通する
ものとして、舌質の血色が青紫色、または、暗紫色、暗赤紫色、舌側面に黒い汚
班が見られるなどおがあります。
血 汚
血液が凝滞して通じなくなった状態を言います。血汚の人の多くは胸満、唇がし
びれるなどの症状があるとされます。舌質の色が紫、または、暗紫、または黒い汚
班がある。口が乾きすすぎたいが水は飲まない、脈は微大で遅、または、渋など
を呈します。
蓄血 汚血の内、脈管内、または、組織器官内に留まったものを言う。
悪血 汚血の内、脈管外に漏れて組織間隙に溜まり壊死したものを言う。




三焦
上焦、中焦、下焦の三つの総称。
上焦
体幹部で横隔膜から上の部分を言います。心臓と肺臓を包括して指します。
中焦
体幹部で横隔膜から下で臍から上の部分を言います。脾臓と胃を包括して指しま
す。
下焦
体幹部で臍から下の部分を言います。腎臓と膀胱の他、大腸、小腸を包括して指
し、解剖的部位では異なる肝臓を生理機能的側面から下焦へ含める場合がありま
す。




脾臓

脾気
主に脾の運化(水液の輸送と)機能を意味しますが、脾の昇清*作用と
昇清*
しょうせい
脾気には、持ち上げる力があり上昇性に働きます。飲食物の消化吸収では清濁に
分けられ清い水穀(飲食物)の精微は脾気により上方の肺へ送られ肺から全身に
輸送配布されます。狭義ではこの消化吸収した水穀の精微を肺に送ることを言い
ます。広義では、津液、血液などきれいな液体を頭部など上方へ輸送する作用を含
みます。また、濁気が下ることと合わせて「昇清降濁」と言います。濁気を下降させ
るのは脾と表裏関係にある胃気の作用です。
脾陽

腎臓

腎気

腎陽

腎陰
腎精









気化
き か
広義では、臓腑の機能作用、気血の輸送配布、流通、注入、気の昇降、開閉など
すべてが気化作用に含まれます。狭義では、三焦での水液の輸送配布機能、気の
流通宣化をさします。
三焦
さんしょう
六腑の一つとされています。上焦・中焦・下焦に分けられ、上焦は横隔膜から上の
胸郭部で心肺機能を包括してさし、中焦は横隔膜から下で臍までの上腹部で脾胃
などの臓腑機能を包括してさし、下焦は臍から下の下腹部で腎、膀胱、小腸、大
腸、肝などの機能を包括してさします。
上焦
じょうしょう
「上焦は霧の如し」(霊枢:營衛生會篇第十八)
中焦
ちゅうしょう
「中焦は浸すが如し」(霊枢:營衛生會篇第十八)
下焦
げしょう
「下焦はの如し)の如し」(霊枢:營衛生會篇第十八)








気滞
体内の気の運行がスムーズに行かないことで、局所的にある部位で停滞するこ
とを言います。気滞の局所には、脹満感や痛みが発生します。気滞が長く続くと鬱
血が起こり、これを気滞血汚と言います。
気鬱
気機の鬱結を指し、精神的ストレスや、気血の失調で起こります。臨床的には、
気鬱結(肝気鬱)
を言います。症状は胸苦しく、脇が張って痛む、イライラして怒り
っぽい、食欲不振、便秘、生理不順、脈沈渋、または、弦を呈します。


気逆
下降するのが順であるはずの胃気や肺気が、逆方向の上へ向かう病理を指す。
胃の気逆では、嘔吐やしゃっくりが、肺の気逆では咳や呼吸困難の喘ぎ(あえぎ)起
こる。また、肝気ではもともと上昇性の気であるが、穏やかに上昇すことが順で、過
度になった場合、肝気逆となる。肝気鬱結し気鬱化火した場合に起こり、気火の逆
上のため頭痛、めまい、昏倒、吐血などが現れる。


化熱
外感表症の外邪(風、寒、燥、湿など)が、人体に侵襲し
化火
内熱が盛になった状態を言う。熱は無形の気であるが、火は有形の象である。熱
が極まれば火を生ずる。また、外感の五気(風、寒、暑、燥、湿)も皆、鬱積するな
どの一定条件下で化火することがあり、五志(怒、喜、思〈慮〉、憂〈悲〉、恐〈驚〉の
五つの情意)


腎(気)虚
腎虧(キ=かける意)とも言い、腎臓の精気が不足する病変で、症状は頭がくらくら
し、耳鳴り、健忘(物忘れ)、腰がだるい、遺精、陽萎(インポテンツ)など。腎陰虚、
腎陽虚を総称する。《参照→腎気不固、腎陽虚、腎陰虚》
腎気不固 下元不固とも言い、「腎は精を蔵するをつかさどり、三陰(尿道・膣・肛門)に開孔
する」とされ、腎気が固まらない場合、遺精、滑精、早漏、夜尿頻数、遺尿、尿漏
れ、大小便の失禁など、尿道、肛門等に失約(閉めつぼめることができない意)の
症状が起こる。
腎陽虚
腎陽は元陽と言われ全身の陽気の源です。腎陽虚では虚弱体質となります。症状
は、冷え、腰がだるい、または腰痛、背骨が寒い、滑精、陽萎、夜間尿が多い、な
ど。腎陽衰微、命門火衰、下元虚憊(ハイ=つかれる意)真元下虚などとも言う。
腎陰虚
腎精の消耗損傷が過度な場合に起こる腎水の不足。症状は腰がだるく疲労し、耳
鳴りがする、頭がくらくらする、口や咽喉が乾く、顔の両頬骨の辺りが赤く湿ぼった
い、五心煩熱、遺精、早漏など、。脈は沈細数、舌質は赤く、舌苔は無く乾いてい
る、または少なく、津液も少ない。
虚火
陰の損失不足(腎陰虚)により生じた熱性の病症を言う。症状は、熱が比較的低
い、午後に潮熱が起こる、手掌足心が熱い(中心部が焼けるように熱い参照:五心
煩熱)、口渇、寝汗、唇や舌が淡紅色もしくは深紅色、脈は細く、虚(弱く)、数(速
い、頻脈)。陰虚火旺、命門火旺、陰虚陽亢などと同系の病変。
陰虚火旺
陰と陽のバランスが陰の不足ににより乱れ、陽気盛んとなり化熱症状が旺盛とな
ること。
虚火上炎
虚熱 陰虚、陽虚、気虚、血虚など虚にともなっ起こる熱症状。とくに陰の虚による。上述
の虚火の項参照。
五心煩熱 手足の中心が熱く心臓部に心拍の速さや煩わしさを感じること
中気 中気の「中」は中焦の「中」で、中焦に位置する脾胃の気を指します。
脾主昇清 脾気は昇清をつかさどる。昇清とは脾気の持つ運化作用に基づいて、清、すなわ
ち水穀の精微と津液を肺ならびにその上へ輸送する働きを言い、清を上げる昇気
の作用は、内臓を正常位置に支え保力にもなっています。
脾 虚 広く脾気虚弱、脾陰虚を指す。症状は、食欲不振、消化不良、腹部膨満、腸鳴(腸
がゴロゴロ鳴る)、下痢するなど。
脾気虚 運化機能の低下を指す。症状は、食欲不振で力に乏しく、食後腹が張る。その他
に、めまい、倦怠感、顔色が萎えて黄色いなどの気虚の症状を呈する。神経性胃
炎(胃痛)、胃潰瘍、慢性的な下痢症状、貧血などのものが多い。
脾陰虚 脾胃の陰液の不足を言う=脾胃陰虚。これにより胃の受納、脾の運化作用に影
響が出る。症状は、口や唇が乾く、飲み物を欲しがる、食事の量が減る、大便が乾
き固まる、舌が赤く、乾燥して舌苔が少ない、もしくは、舌表面がつるつるになる、味
覚がなくなるなど。
脾陽虚 脾胃の虚寒症状を言う。胃の部位が冷えて痛み、腹部膨満、しゃっくり、嘔吐、食
事量の減少、水様性の下痢便が長期につづく、倦怠、浮腫、排尿量の減少、羸痩。
脈は、虚緩で遅の傾向があり、舌質の血色が淡く、舌苔が白い。
中気不足 中焦、脾の気虚を指す。脾気の不足では、運化と昇気昇清作用の減退が現れま
す。運化が減退すると胃腸症状、食欲不振、胃んももたれ、消化不良、どろどろとし
た下痢などが起こり、顔色青白い、または、黄色い、めまい、疲労倦怠、無気力な
どとなり、さらに気虚が進むと気虚下陥となる。
気虚下陥
(ききょげかん)
気虚が進んだ状態で、特に中気(脾気)の不足のため、中気が持つ昇清作用が減
退し、中気不足の症状に加え、胃下垂、腎下垂、子宮下垂、脱肛など内臓下垂や
慢性的な腸の炎症や下痢症状が起こります。




脾肺気虚 脾気の虚弱(脾虚)と肺気の虚弱(肺虚)が同時にあること。五行論では、脾は土
に、肺は金に属し、脾は肺の母、肺は脾の子に当たるため、脾の虚は肺の虚、肺
の虚は脾の虚のそれぞれ波及し易い。脾気虚の症状と気虚(肺気虚)の症状がとも
に現れる。
脾虚肺弱 脾虚は肺への精気の輸送を減退させ肺気の虚弱を招く。症状は脾肺気虚に同じ。
肺腎気虚 肺気虚と腎気虚が同時にあること。症状は腎(気)虚気虚(肺気虚)を参照。
















































六淫
風、寒、暑、湿、燥、火の六種の病邪(=邪気、病因)の総称。自然界の季節や
気候変動にともなう六気(風、寒、暑、湿、燥、火)に由来する。
六淫の一つで、風寒、風熱(暑)、風湿、風燥など絶えず他の邪気(六淫)と結び
ついて人体を襲う。遊走性で移動しやすく、変化しやすい特徴がある。陽性の邪で
体表や体の上部を襲うことが多い。
風には、病症としての内風を指す場合がある。外邪の風とは区別される。→内風
六淫の一つで、陰性の邪に属し陽気を傷つけやすい。症状は、悪寒、発熱、頭
痛、身体痛、関節痛、腹痛、下痢など。陽気不足のものでは、体表を守る衛気が緻
密でないため寒邪が進入しやすい。
六淫の一つで、夏季の主気。陽性の邪で、症状は、頭痛、発熱、口渇、胸苦し
い、多汗、脈は洪(大きく強い脈)で数(速い、頻脈)。気と津を傷つけやすく、身体
がだるく、手足に力が入らないなど。
湿
六淫の一つで、陰性の邪に属し、性質は重く濁って粘りけがあり、人体の気の働
きを低下させ、特に脾気の運化作用を阻害する。症状は、身体が重だるく、腰や手
足がだるい、関節痛、筋肉痛はともに重だるい痛みとなり、頭痛では締め付けられ
るような痛みとなる。痛みは他へ移動せず同一ヶ所の痛みが長く続く。
湿には、上記の外邪(外因)としての湿の他に、内因(内生した病因)としての湿、
湿濁がある。→内湿
六淫の一つで、燥気(乾燥した空気)のことで、その症状は、眼の充血、唇、口腔、
咽喉、鼻などの乾燥、乾咳、脇が痛む、便秘など。これら症状の内、熱の性質を帯
びたものを温燥、寒の性質を帯びたものを涼燥と呼ぶ。→内燥
六淫の一つで、温熱、暑熱などはみな火に属する病邪。《素問、五運行大論篇》
では「其在天為熱、在地為火、・・・其性為暑」それ天にあるときは熱と為し、地にあ
りては火と為し、・・・その性質は暑と為す。
また、生理的な火として、君火・相火《→君火・相火》あるが、これらの火も過剰に亢
進した場合には病因となる。
また、六淫の火以外でも、多くの病理変化の過程で火熱性の病因に転化す場合
があり、これを化熱、または、化火と言う。実火と虚火の別がある。→実火 →虚
実火 火邪が盛んな病症で実証。肝、胆、胃腸などが実熱にかかる場合が多い。症状
は、熱が高く、口渇、煩躁、脇が痛む、腹痛がし押さえるのを嫌う、便秘、頭痛、口
が苦い、脈は滑数有力で、舌苔は厚く黄色いか、乾いていて突起が目立つ。


















内風
突然、発作的に発症する、めまい、昏倒、手足の激しい痙攣、ふるえ(振戦)、し
びれ、顔面神経麻痺などの症状を引き起こす内的病因を言う。《素問、至真要大
論篇》には「諸暴(暴病=卒中など)強直、皆属於風」諸々の暴病卒中などによる
筋の強直などは皆風に属す。内風の発生原因には、火熱が熾盛(しせい=火が盛
ん)過ぎて風を生じた場合(熱極生風、または、熱盛動風に同じ)や、陰欠、血虚、
肝陽上亢、肝風内動などで起こる。
内湿
体内で水湿が停滞したものを言う。原因は、水湿を運化する脾気や、水液の調節
と排泄をつかさどる腎気の機能低下により起こる。症状は、食欲不振、下痢や軟
便、腹が張る、排尿量が少ない、顔色が黄色い、下肢の浮腫、脈は濡緩(柔らかく
ゆるく触れる)、舌は血色が淡く浮腫み気味で歯痕があり、苔はしっとりしている、も
しくはねっとりしている。
内燥
体内の陰津が消耗して起こる乾燥症状を言う。原因は、熱病の後期で熱により陰
分(津液や血液)が傷ついた場合や、吐瀉、多量の発汗や出血で陰分失われた場
合に起こる。症状は、潮熱(発熱が潮の干満のように一定時刻になると発熱するも
ので、午後に発熱することが多い)
湿熱
湿邪と熱(火)邪がが合わさったもの。または、内湿に熱が加わったもの。あるい
は、内湿が長期に鬱滞し化火化熱したもの。舌苔がねっとりして黄色い。
湿熱下注 中焦に生じた湿熱が下焦に流れ下ることを言う。湿は陰性で下に溜まり易い。
寒凝
特定部位に寒邪が凝集することを言います。寒邪は陰性の邪で収斂する性質が
強いため特定部位に凝集し易く、陰性の邪に共通している陽気を阻害作用のため
気滞を起こします。気滞と収斂が重なるため強い痛みを生じます。