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頚部の神経解剖学的側面からの治療

頚部の神経解剖学的側面からの刺鍼法

頚椎側刺鍼法  (頭や首、肩、腕の症状の治療に用います)

「頚椎側刺鍼法」は「胸椎側刺鍼法」「腰椎側刺鍼法」とともに私が提唱する「脊椎側刺鍼法」の一つです。
また、神経解剖学的見地から刺鍼法方ですので、本来の意味での東洋医学的鍼灸とは異なる治療法になります。
ですが、筋肉の症状(運動神経の症状)や、痛み・しびれの症状(知覚神経の症状)が東洋医学的治療だけで充分に取り除かれないこともあり、これを補完するものとなります。


頚椎側刺鍼法の適応症

首肩の凝りや痛み 四十肩・五十肩 頚椎症性神経根症 ねちがえ
頚椎椎間関節捻挫 野球肘・テニス肘 頚椎椎間板ヘルニア    
手の腱鞘炎 頭痛・めまい・など

 


頚椎側刺鍼の刺鍼点の決め方
 筋肉の触診(筋の硬結・圧痛を診る)によって緊張の強い頚神経の高さを診ます。
 頚肩部から上肢の主だった筋の支配神経根の高さをおおまかに覚えて置きます。

頚椎からの神経を受ける主な筋肉
神経
頚椎側刺鍼部












C





































C1


T6
(不
定)








1














1


































/











































C1
頚椎側

















C























C2
頚椎側

































C3
頚椎側
























C
4




















   



C4
頚椎側






 

































   















C5
頚椎側



































C6
頚椎側






































C7
頚椎側

















C8
頚椎下側


























T1
胸椎側




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頚椎側刺鍼の刺鍼点・刺鍼法方

頚神経の神経根は、頚椎横突起の溝、神経溝を出て来ます。その後、頚や肩、腕の筋肉へ行く神経
(前枝)は横突起に着いている斜角筋(縦に並ぶ前・中・後三つの斜角筋の)の間で連絡し合い(第1〜
4頚神経前枝は頚神経叢、第5〜第8頚神経、第1胸神経は腕神経叢)頚肩腕の諸筋へ分布します。
神経の興奮を神経の出どころ横突起部で神経根に刺鍼し鎮静することがこの刺鍼ですが、法方的に
は三つあります。

(1)横突起前結節から後下方へ約45度傾け5〜10mm刺入する法方
(2)横突起後結節から前下方へ約45度傾け5〜10mm刺入する法方
(3)横突起の後方関節突起から矢状方向に15〜20mm刺入する法方

刺鍼点の取り方
まずは頚部の触診ですが、患者の姿勢は仰臥位としやや高めの枕を後頭部に当てて、頚部を触診しやい
姿勢にして行います。
術者は患者の頭の上方に立ち、両手四指腹で患者の頚部の両側から挟むように触診し左右差を診ます。
患者は顎を軽く引いた姿勢とします。顎が上がっていると、環椎後頭関節での頭部の後屈姿勢となるた
め乳様突起と第1頚椎横突起との位置関係が乳様突起の直下付近となり、治療途中で顎を引いた姿勢
に変わるとこの横突起の位置は乳様突起の前下方、もしくは乳様突起と顎角の間に来ます。第1頚椎横
突起と第2頚椎横突起の見間違えることになります。
また、環椎後頭関節は矢状軸に対して頭部の側屈の動きがあり、側屈姿勢では側屈している側の第1
頚椎横突起が触れ難くなります。
また、後頭骨の大きさや乳様突起の張り出し具合、横突起の大きさ形状、第1第2頚椎横突起に着く頚
板状筋や乳様突起に着く頭板状筋の発達具合や硬さや個体差によって触れ難い場合があります。
(1)(2)方法では、乳様突起の直下から前方顎角に向けて圧診して行き、第1頚椎横突起端の骨の
出っ張りを押さえ、第1頚神経に対する第1頚椎側刺鍼はこの骨の出っ張りの前上方、もしくは、後上
方から刺鍼することになります。前上方からであれば後下方へ約45度傾けて刺入し、後上方からであ
れば、前下方へ約45度傾けて刺入することになります。
第2以下は、順次この下に横突起の先端を触知しその前側に前結節、後ろ側に後結節を探り刺鍼点
とします。前結節からであれば後下方約45度に傾け、後結節からであれば前下方45度に傾けて刺入
することになります。
(3)関節突起からの頚椎側刺鍼法

この法方は、第2頚椎側刺鍼以下に対して用います。当初は、関節突起や棘突起など頚椎の自所的筋群
「脊柱起立筋」へ分布する頚神経後枝に対する鎮静法方と考えましたが、この刺鍼ほうほうでも、後枝分布
域の自所的筋群や後枝神経への刺鍼刺激は脊髄へ伝わり、脊髄を介し前枝支配の筋の緊張(硬結・圧痛)
を取り除く効果があります。
第2頚椎以下では、各横突起の後ろに関節
突起を確認し、この上縁(横突起後結節の
後方約20mm)から矢状方向に横突起後
結節へ向けるようなつもりで刺入します。
約10〜20mm刺入するとズ〜ンとした鍼
感があります。神経分布個所の筋の硬結・
圧痛を触診し、刺鍼前と比べ軽減、緩解、
消失しているか確かめます。もし、確認で
きなければ刺鍼位置・方向が間違っていま
すので、やり直します。ズ〜ンとした鍼感が
あれば、有効なことがほとんどですが、鍼感
がない場合でも有効な場合があるので、対
称筋の硬結・圧痛を確かめることが重要と
なります。
下位第7、第8頚神経の頚椎側刺鍼は筋層
が厚くなるため行い難くなります。この場合、
伏臥位にして胸の下にに高めの枕を入れて
頭部と肩甲上肢部下がった状態にして行い
ます。
関節突起側からの刺鍼(第2、第3頚椎側後枝)

 関節突起側からの刺鍼(3)には利点があります。関節突起には多裂筋など椎弓部を縦方向に引っ張る筋肉
が多く付いています。神経は前側の椎体と後ろ側の椎弓との間から出て来ます。加齢とともに上下の椎骨の間
の椎間板は弾力性を失い薄くなり椎間が狭くなって行き、骨は角が肥厚して神経の出口は狭くなって行きます。
ここで後ろ側の上下の椎弓を引き締める力がかかったらどうでしょうか? 神経は狭くなった出口のところでさら
に圧迫されることになります。肩や上肢の症状を訴える患者さんのなかには『頚が詰まったように感じる』と訴え
る方がいますが、この関節突起側からの刺鍼により「詰まった感じ」が消えると肩や上肢の症状も楽になります。
この関節突起側からの刺鍼では、多裂筋など脊柱起立筋へ分布する頚神経後枝への刺鍼刺激が脊髄を介し
て前枝神経支配域の筋の硬結・圧痛を除く効果を出していることになります。


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各論(個別の症状について)

○ 首肩の凝りや痛み

首や肩の凝りや痛み(または、不快感)では、後頭部に近い項部「頭半棘筋」上部の凝り感(1)、僧帽筋
の肩上部の凝り・張った感じ(2)、肩甲挙筋部の張り痛み(3)の三つが多いように思います。(上図 《頚
椎側刺鍼法で硬結・圧痛を診る筋》 参照


(1)「頭半棘筋」上部の凝り感
  この部のこりは脈診舌診からの内経医学的鍼灸治療で軽減します。消え切らない場合、手足
  の太陽経を双手瀉法します。これで残る部分を第1、第2、第3頚椎側刺鍼(関節突起側から
  の刺鍼)にて除きます。 最初から第1〜3の頚椎側刺鍼だけでよいのではと思われるかも知
  れませんが、それだけでは完全に凝りが消失しないことがあり、これに対して内経医学的・経
  絡的鍼灸処方を加えると完全に消失します。


(2)僧帽筋の肩上部の凝り・張った感じ
  この部は一般に肩凝りと呼ばれる場所ですが、(1)同様に脈診舌診からの内経医学的鍼灸治
  療で軽減します。消え切らない場合、手足の少陽経脈を双手瀉法します。これでも強くつまむと
  凝りと痛みが残る場合があります。これに対して第2〜第4頚椎側刺鍼(関節突起側からの刺
  鍼)を行います。僧帽筋の神経支配は、副神経  と言って脳神経(第11番目)です。神経の始ま
  りは脊髄根といって頸髄(頚椎の内部の脊髄の神経細胞の集まり)の第2〜4にあります。副神
  経はここから頭蓋内へ戻り他の副神経線維(迷走神経へ合する成分)とともに頭蓋底の頸静脈
  孔から出て僧帽筋へ分布します。すなわち。ここで刺鍼している第2〜4頚椎からは神経として
  出て来ていないことになります。しかし、刺鍼の効果は僧帽筋の硬結・圧痛の軽減〜消失として
  現れます。つまり、刺鍼の効果は、抹消神経のみではなく、中枢神経の脊髄を介して現れてるこ
  とが分かります。


(3)肩甲挙筋部の張り痛み
  この部の凝りと痛みは、第4,第5頚椎側刺鍼(関節突起側からの刺鍼)で軽減〜消失します。
  経脈的に手太陽膀胱経の経気の促通をはかると良いこと多いです。 特にこの症状の原因は
  頚椎の加齢的変化(椎間狭窄や骨棘形成、椎間板ヘルニアなど)による場合がいようです。
  刺鍼後、硬結・圧痛、筋肉の緊張が取れたところで頚椎を徒手牽引して置くと良いでしょう。




○ 四十肩・五十肩
 四十肩、五十肩、肩関節周囲炎、年腕と色々な呼び名がありますが、病態的には「疼痛性肩関節制動症」と
呼ぶのが適当なようです。年齢とともに(加齢的変化)として肩回りの筋が硬くなり縮むためだと言われています。
初期症状は、筋の突っ張りに伴う運動痛(動かしたときの痛みや違和感)です。このときの筋の突っ張りは、頚椎
側刺鍼法で即効的に治ります。ただ、年齢ととも(30代から徐々に)に関節周囲の筋の腱や腱板にキズが付いて
います。場合によっては、腱板に不全断裂があったりもします。また、筋自体も50代以降では完全・不全断裂を
起こしやすくなります。
肩関節の周囲の筋は頚からの神経、
第4〜第6頚神経前枝が支配していま
す。これらの神経が頚椎を出てくる(椎
間孔など)付近に極軽度でも炎症や浮
腫、炎症に伴う科学物質などがあった
り、神経経路での筋の突っ張りがある
と神経が興奮しやすくなり、肩関節周
囲の筋の緊張亢進を招きます。また、
交感神経の緊張も加わり血管収縮=
血行不良=筋疲労=筋の突っ張りの
増悪=筋力低下=運動障害・・・の悪
循環となり、五十肩の完成へ向かいま
す。初期の運動痛では第4.5.6の神
経が出てくるところ(右図参照)を指三
本で抑えるだけで、神経の興奮が抑制
され筋肉の緊張(突っ張り)がゆるみ痛
くなく同じ動作ができます。神経解剖学
的見方からのはり治療としては、頚椎
側刺鍼法の第4.第5.第6.の刺鍼を
関節突起側から行うこととなります。
もちろん、内経医学的に体調を整えることが治癒を早めます。
その他、

○炎症が強く自発痛(うずくような痛み)がある実熱や血熱を除く瀉法が必要です。
○夜間痛がある場合は、就眠時の首の姿勢に関係します。枕を適した状態に調整しましょう。。
○肩関節の周囲に圧痛点が残る場合、反対側刺鍼知熱灸を加えます。
    反対側刺鍼は頚椎側刺鍼を行い筋肉の緊張がゆるんだ後も肩関節の周囲にある圧痛が残
る場合に行います。患側の圧痛を点で正確に印し、反対側(健側)の対称点に刺鍼します。す
    ると、患側の印した圧痛点を押してみても、痛みがない、または、軽くなっています。
    この後、患側の圧痛点には、熱さを感じたら取り除く灸法、知熱灸を加えると、さらに痛みは消
    えて行きます。

○運動痛には、運動刺法を用い
ます。痛む動作、痛む場所に合わせ
てツボ決め、刺鍼した鍼を動か(2分
の1回転ほどの回旋)しながら痛み
がでる挙上動作します。


1)合谷
  前から挙げると痛い、肩の前が
  痛い場合。


2)中渚
  外側から挙げる痛い、肩の外側
  に痛い場合。


3)後谿
  後ろに動かすと痛い、肩の後ろ
  側が痛い場合。


4)この他、痛いヶ所の圧痛点や頚
  部の第4.5.6.の頚椎側刺鍼
  点へ刺鍼しても運動刺法を行え
  ます。


手のツボ

1)合谷(手の陽明大腸経)

2)中渚(手の少陽三焦経)

3)後谿(手の太陽小腸経)

四十肩・五十肩の運動刺法

○長期につづいたもでは、突っ張ていた筋の委縮や関節の拘縮が起こり治り難くなります。
  筋の委縮や関節の拘縮では、筋や腱、腱板に加齢的病変(不全断裂など)が見られ場合もあるよ
  うです。

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○ 頚椎症性神経根症

肩や腕に痛みやしびれが出ます。特に上を向いた姿勢でしびれが起こります。頭を上から抑えつけるようにすうると、神経根の圧迫が起こり症状が増悪します。上述の関節突起側からの頚椎側刺鍼を行い、神経根付近の血流改善により炎症や浮腫を除くとともに、頚椎後ろ側の筋(脊柱起立筋)の緊張を取り上下からの神経根の締め付けを緩めます。椎間狭窄の著しい場合や骨棘等による機械的的圧迫が強いものは鍼による鎮痛効果が出難く、効果が持続しない場合があります。




○ 頚椎椎間関節捻挫

関節突起側からの頚椎側刺鍼が良く効きます。丁寧に関節突起(椎間関節)部を触診すると門腿(捻挫の病変)のある関節は、グリグリした硬結が硬く触れ強い圧痛があります。この部分に関節突起側からの頚椎側刺鍼を行うと、硬結・圧痛は消失し楽になります。仰臥位の姿勢のまま頚椎の徒手牽引を加えます。




○ 野球肘・ゴルフ肘、テニス肘

野球肘はピッチングで手首のスナップを利かすとき働く前腕正面(手掌面)の屈筋群が停止する上腕骨内側上顆に炎症が起きるもので、ゴルフ肘も同じです。テニス肘は前腕背面の手首や指を伸ばす伸筋群が停止する上腕骨外側上顆に炎症が起きるものです。
上腕骨内側上顆炎、上腕骨外側上顆炎ともに、局所の圧痛が強く骨指標がはっきりしているところですので、反対側刺鍼を行うと痛みは簡単に治まることが多いようです。反対側刺鍼で半減したが、まだ、圧痛が残る場合は、この圧痛に知熱灸を加えます。前腕の屈筋群、伸筋群の硬結が強いものには、頚椎下部第5、6、7、を触診し関節突起付近に硬結・圧痛を確認し、頚椎側刺鍼にて除きます。前腕の屈筋群、伸筋群の硬結が緩み症状は治癒に向かいます。




○ 頚椎椎間板ヘルニア

頚椎症性神経根症に同じですが、炎症や浮腫、腫脹を除くため、東洋医学(内経医学)的対応を充分に行います。
激しい痛みの場合、血熱や実熱を除くため、三陰交寫加透天涼、陽明経曲池足三里内庭瀉加透天涼などを行うことが多いかと思いますが、患者の病状に合わせることになります。




○ 頚肩腕症候群

頚肩腕症候群には幾つかの原因がありますが、なで肩の女性での斜角筋症候群(胸郭出口症候群)が多いようです。肩凝りの治療、首凝りの治療で斜角筋の緊張が取れ治癒します。
予防として、頚肩部の筋力を付けることと、首から背筋の姿勢に注意することが大切です。




○ 手の腱鞘炎

手の指の腱鞘炎では、問題の腱鞘元の筋に硬結があります。これに刺鍼し回旋を加えながら指を動かさせ「運動刺法」を行います。
手掌面側で先へ行く屈筋腱の通過部に痛みがあるものは、この圧痛に知熱灸を加えます。筋のに硬結が残る場合は下位頚椎、第7とその下(第8)を触診硬結・圧痛の強いものに刺鍼します。




○ 頭痛・めまい・など

頭痛の多くは第2、第3頚神経の緊張亢進で起こります。項部の頭半挙筋凝り(筋緊張亢進)や肩上部などの肩凝りもあります。頚椎側刺鍼法で最も良く治る症状と言えます。


また、めまいは内耳の前庭神経(三半規管)の異常で起こりますが、内耳の前庭神経(三半規管)の異常を引き起こす原因の一つは頚の筋の左右の緊張差にあります。筋肉の緊張は体性感覚として、身体の位置や動きの方向の情報として絶えず脳へフィードバックされています。これに眼からの情報や三半規管からの情報が加わり平衡感覚情報として統合されます。頚の筋の左右の緊張差がアンバランスだとこの情報が平衡感覚に乱れを生じさせます。


かつては、回転性のめまいは内耳・三半規管の病変によるもので、ふわふわする・フラフラするものは脳梗塞などが疑われる・・・などと言われていましたが、これは誤りで、頚の筋の左右の緊張差が著しく大きいときには回転性めまいを起こし、左右差が小さいときにはふわふわする・フラフラするめまいとなります。どちらも、鍼治療で頚の筋緊張差が解消すると起こらなくなります。




ねちがえ「朝、起きたら痛くて首が動かせない」

「ねちがえ」を中医学では「落枕(らくちん)」と言いますが、寝ているとき枕から頭が落ちかけたのを支えようと筋肉が緊張したままの状態でいたために起こります。また、寝ているときの首の不良姿勢の筋に冷え(寒邪)が入り込み、寒邪には収斂(しゅうれん=縮む)作用があるため筋の突っ張りが起こる場合があります。
東洋医学的治療では、鍼灸医学の原典・黄帝内経《霊枢・経脈篇》に 「手の太陽小腸経は、返り見ざるをつかさどる」と振り返る動作、つまり頚の回旋運動と関係し、「足の太陽膀胱経は、仰伏せざるをつかさどる」と仰向いたリうつ伏せたりする動作、つまり頚の前屈・後屈運動と関係すると書かれています。この記述に従って、頚の回旋痛では手の太陽小腸経のツボを使って「運動刺」すると、痛みが消え楽に振り返ることが出来るようになり、前後屈では足の太陽膀胱経のツボを使って同様に「運動刺」を行うとこの動作痛も楽になります。手の先、足の先のツボで首の痛みがなくなるので、患者さんはビックリです。
脈診で「浮いて緊」の脈状、舌診で苔が薄く白さが強いなどのものでは、体表に寒邪があります。体表の邪気を除く作用のあるツボ、手の合谷(陽明・大腸経)や後谿(太陽・小腸経)、頚の後正中の最も下のツボ、大椎(だいつい・督脈のツボ)を用いて「運動刺」を行います。これもビックリするほど効きます

神経解剖学的治療では、ねちがえの場合、頚椎椎間関節を触診すると、関節突起部に強い硬結・圧痛がある場合がほとんどです。上述、(3)関節突起からの頚椎側刺鍼法 を行います。


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