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セイ鍼灸院ホームページ  (資料7) 脈  診(みゃくしん)
 ■ 脈状診(みゃくじょうしん)
 ■ 六部定位脈診(ろくぶじょういみゃくしん)

■ 脈状診(みゃくじょうしん)

主な脈象名

形状・感触の特徴
診断的意味

平脈
(へいみゃく)

浮ならず、沈ならず、中位にあってやんわりと力強く(胃
の気がある)、落ち着いた律動があり一呼吸に四〜五
拍動(1分間に約60〜80拍、15秒間に約15〜20拍)
 

健康で正常な脈象。常脈、胃の気の脈

とも言う




浮 (ふ)

皮膚表面を浮いてくる、軽く触れ拍動を得、強く押えると
弱くなる。

主病は表にある。外感表証。*浮大で弱弱し
いのは久病で陽気が虚損。

沈 (ちん)

軽く触れて拍動を得ず、強く押えてはじめてこれを得
る。

主病は裏にある。

遅 (ち)

拍動がゆっくり。1呼吸に4拍動以下(平脈の脈拍数よ
り少ない1分間60拍未満、15秒間に14泊以下)

寒証。または陽気が実邪に阻止され渋滞して
いる。

数 (さく)

拍動が速い。1呼吸に5拍動以上(平脈の脈拍数より多
い。1分間80拍以上、15秒間に20拍以上)

熱証。

滑 (かつ)

なめらかで滞らず、大皿上を玉がころがる様。

痰飲、食滞、実熱。または妊娠、ほか健康時
にもある。

渋 (じゅうまたは、しょく

なめらかでなく、弱く・細く・遅く、1呼吸に3〜5動と不規
則、ナイフで竹を削る様な感触。

血虚で精気が傷つく、津液が損失、気が渋滞、
血が鬱結することによる。貧血、心不全など。

虚 (きょ)

浮大で軟らかくて力なく、空虚な感じがする。

虚証。気虚、血虚、失血、脱水など。

実 (じつ)

軽く押えても、強く押えても、充実感がある力強い拍動。

実証。実熱が内部に結滞する、痰が溜まり、不
消化物が胃腸に停滞するなど。

微 (び)

細く、小さく、軟らかく、あるかないか判らない程の拍
動。

気血不足で、衰退した状態。ショック死、虚脱、
慢性虚弱

洪 (こう)

波が湧き起こるようで、来るは強く、去るは弱い。

熱邪極めて盛ん。虚労、失血、泄瀉では病状
がさらに進む。

緊 (きん)

力強く、ピンと張った感じ。

寒邪に外表を拘束されたか、裏寒が盛んな
ど。寒邪に消化不良が重なるとよく見られ、腹
痛や関節痛が現れる。

緩 (かん)

脈の拍動がゆるんでしまりがないもの。(穏やかで均一
なものは正常)

湿邪による疾病。または胃腸虚弱など。

濡 (じゅ)

浮脈で、細く軟らかい。

湿邪の滞留。または亡血により陰気受傷。

弱 (じゃく

沈脈で、軟らかく弱い。

気血不足、虚弱証。

散 (さん)

浮脈で、軽く押えると分散してまとまりがなく、乱れてい
る。

元気の消耗霧散による。病の危篤段階。

細 (さい)

沈脈で、糸のように細いが強く押えるといつも触知でき
る。

血虚。陰気、津液の欠損。陰損及陽など、気
血が少なく衰退した病症。

伏 (ふく)

沈脈で、強く骨に着くほど押えて、はじめて触れる。

厥証。激痛、または邪気が内部に閉塞した病
症。

弦 (げん)

ピンと張った楽器の弦のように強く真直ぐで長い。

肝、胆の疾患。または痛証、風証、痰飲、瘧疾
など。

 (こう)

浮で大きく、押すと中が空虚。葱をつまんだような感じ。

大失血の後。

革 (かく)

弦で大きく、押すと中が空虚。

亡血、遺精。

牢 (ろう)

沈伏にて、弦長大で非常に硬い。

陰寒が積聚する??、痞塊、疝気など。

長 (ちょう)

波動の幅が正常より大きく、指には大きすぎると感じ
る。

穏やかならば中気旺盛で健康。弦で硬いのは
正邪ともに旺盛な実証で、実熱が内部に結滞
し、熱邪が盛んな病症。

短 (たん)

波動の幅が短く、関部では明瞭に触知するが、寸・尺部
でははっきりしない。

気病。有力ならば気鬱、気滞。無力ならば肺気
虚、中気不足。

結 (けつ)

、弱で規則的な間欠性がある。

寒凝気滞、疝気、積聚、心臓血管系の疾病。

代 (だい)

緩、弱で規則的なやや長い間欠がある。

臓気の衰微。心臓病。

大(だい)

波動の幅が平常の倍で、全指に触れる。

有力ならば邪熱実証。無力ならば虚損で、気
が内部で保持できない病症。          
    

促 (そく)

数で、不規則な間欠性がある。

陽熱が盛んで、気滞、血於、停痰、食積などが
ある。


 ◇ 診断に当っては、脈象と主症状、一般的症状を統合

@ まず、主症状(主訴・愁訴)を確定する必要がある。主症状は、一症状でも、密接に関連する二つの症状でも、一連の症候群でも良い。
A  次に、脈象を確定する。(脈診の正確さが鍵となる。)
B 主症状と脈象を結びつけて分析する。
C  一般的症状をも参考に分析を統合して、証を確定する。


■ 六部定位脈診(ろくぶじょういみゃくしん)

六部上位脈診では、左右の寸口・関上・尺中の六ヶ所の浮位に陽経と腑を、沈位に陰経と臓を配当し、相互の脈の強弱(虚実)を比較し、各経脈の虚実関係を調整して治療するものである。
また、それぞれの部位での特徴的脈象を参考にすることもある。
寸口、関上、尺中の位置、及び指の当て方、押さえ方などは脈診に順ずる。参照みゃくしん(脈診)

各臓腑経脈の配当は下表のとおりである。


六部定位

浮位

沈位

沈位

浮位

小腸

寸口

大腸

関上

膀胱

尺中

心包

三焦








*六部定位脈診では、診脈時の指の配置が重要です。
  正確に指を当てる要点は、まず、中指にて左右の橈骨茎状突起基部の膨隆部の尺側の頂点を触知確認し、その内側を「関上」の部位とします。ここに中指を当て、これを基準点に両側に示指、環指を添え、それぞれの部位を寸口(示指)、尺中(環指)とします。