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セイ鍼灸院ホームページ  (資料7) 舌 診(ぜつしん)
 ■ 舌質(ぜつしつ)の診方
 ■ 舌苔(ぜつたい)の診方



◇ 舌 診

舌診は、舌の本体を診る「舌質の診かた」と舌の表面の苔の状態を診る「舌苔の診かた」に分ける。

◇ 舌質の診かた
1.舌質の形状や動きによる診断的意味

(1) 肥大、脹(ヘツ、痩せて薄くペチャンコの意)、歯痕の有無などの舌の形状の

名  称
特 徴
診 断 的 意 義

胖 大

胖嫩(ドン)とも言い、舌質がむくみ(浮腫)で大きくなり、柔
らかいため、舌の側面に歯に当った痕(歯痕)ができる。
淡白色で湿潤している。

気虚、陽虚 (脾虚、脾陽虚、脾腎
陽虚)

歯 痕

舌質本体の側面に歯に押し当った痕があるものを歯痕
と言い、舌質の胖大のしるしとなる。

気虚、陽虚 (脾虚、脾陽虚、脾腎
陽虚)

 (ヘツ)

舌質の本体が痩せて薄く、鮮紅色のもの

陰虚

肥 大

舌が腫脹し、歯痕はない、深紅色

心脾の熱が盛んな場合

老 嫩

老:表面の紋理は粗く、舌質の本体が縮まって硬い感じ
に見えるのも、紅絳色で乾燥している

実証、熱証

嫩:表面の紋理が密で、舌質の本体がむくんで柔らかい
もの、淡白色で湿潤している

虚証(陽虚)、もしくは、寒証

裂 紋

舌面上に亀裂があり、舌質の色が淡白のもの

気血両虚

舌面上に亀裂があり、舌質の色が紅絳のもの

熱盛傷津

栄 枯

乾 潤

栄:潤いとつやがあるもの 潤:栄に同じ

津液(水分)が充実している。

枯:潤いとつやがないもの 乾:枯に同じ

津液(水分)の損傷、不足。

(2) 戦、痿軟、強硬などの舌診上の意義

痿 軟

舌が弛緩し無力と
なり、動かせない
もの

舌の筋脈が栄養分を失ったもの

陰液の虚損

新しい病気で舌が赤く乾いている

熱盛傷津

久病で舌が深紅色で乾いている

陰液虚損の極

久病で舌が白いもの

気血両虚

 戦

顫動(センドウ)
舌のふるえ

紅絳色で舌体が弓なりに痙攣するも

熱極生風

紅色で乾燥、めまい、手足の振るえ

虚風内動≪参照虚風内動≫

紅絳色で乾燥している場合

熱盛傷津によるか、久病での陰液
極耗

白色で湿潤している場合

気血極虚

強 硬

舌が硬直し、ろれ
つが廻らない

紅絳色で、乾燥し、高熱がある場合

熱盛傷津

紅絳色で、乾燥し、高熱に、うわ言や
意識の昏迷が加わる場合

熱入心包、または痰濁内阻

麻痺、半身不随が起これば

中風(内傷雑病)


赤は熱証

青は寒証

2.舌質の色による診断的意味
診 断 的 意 義

淡 紅

(赤ちゃんのベロの色)

正常な舌質の色

淡 白

淡白 

虚証(気虚、または血虚)寒証(陽虚)

(へつ:舌体が痩せている)場合

気血両虚

胖嫩(はんどん:舌体がむくんで歯痕がある)場合

気虚、寒証があれば陽虚

赤い

熱証

(または紅絳)深紅色のもの

熱証

赤紫

熱が盛んで紅絳舌から更に進展

青紫

紫舌、紫斑(斑)


3.舌診部位と臓腑の配当

舌根部・・・・腎

舌中央部・・・脾・胃

舌側部・・・・肝・胆

舌先部・・・・心・肺

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3.舌苔の性状による診断的意味

苔が濡れていて、サラッとしていて厚くない

正常な舌苔で、津液が充実している。

厚くねっとりしているもの

湿邪


湿っていて、つやがあるもの

湿邪、または痰濁をあらわす。

薄白滑

薄白でなめらかなもの

表に寒湿の邪があることをあらわす。

白粘

白色で粘性のもの

内部の痰湿を現す。

薄黄滑

薄く黄色でなめらかなもの

湿熱であるが、外邪が化熱し裏に入り始めたもの

黄厚粘

黄色で厚くねっとりしているもの

湿熱、または痰熱が盛んなことをあらわす。

膩(じ)

濁って光沢のある粘液が全体を覆って、拭取りにく
いもの

湿濁内停、食積、痰飲が内部を塞いでいる状態。

腐(ふ)

豆腐かすのような苔が浮いて付着し、拭取ることが
出来るもの、全面を覆う場合と剥離しまばらな場合
がある

食積や痰濁内停で、胃腸内の不消化物が腐化したが、胃気はまだ傷ついていない状態。

剥離

舌苔の剥離は、胃気や胃陰の状態をあらわします。

一部分が(とくに中央付近で)剥落するもの

胃気の虚衰

剥落部が乾いているもの

胃陰不足

苔垢

(たいこう)舌苔に汚垢がまじっているもの

未消化の食物、または、湿濁の胃内停滞をあらす。