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ごぞうのぞくせい(五臓の属性)

「黄帝内経、素問・霊枢」に記述される五臓の属性をそれぞれの臓について、出典ごとにまとめる。

心・・・心の属性

n 「素問、霊蘭秘典論第八」による属性   

@心者君主之官也

A神明出焉 (焉エン、いずくんぞ、ここでは文末につけて語調を整える助詞で、読まない。)

*小腸者受盛之官。化物出焉。

*?中者臣使之官。喜樂出焉。

*三焦者決?之官。水道出焉。

n 「素問、六節蔵象論第九」による属性

@心者生之本、神之變(変でなく處=所では?)也。

A其華在面。

B其充在血脉。

C為陽中之太陽。

D通於夏気

n 「素問、五臓生成篇第十」による属性

@心之合脉也

A其榮色也

B其主腎也 (水克火)

C[五味所傷]多食鹹*。則脉凝泣?而変色。  *鹹味は水、水克火。?泣=粒と同系のことば。凝かたまってつぶになることを表すが、血液が液体のため「?」(さんずい)とした。

D[五味之所合]心欲苦。

*諸脉者皆属於目。

*諸血者皆属於心。

n 「素問、臓気法時論篇第二十二」による属性(五味について)

@心主夏。手少陰太陽主治。其日丙丁。

A心苦(困、くるしむ)緩。急食酸以収之。

B心欲?(ゼン、やわらかく太い)。急食鹹以?之。用鹹補之。甘瀉之。

C心色赤。(ギ:宣)食酸。小豆。犬肉李韭(韮)皆酸。

D<病症>心病者

² 胸中痛

² 脇支満

² 脇下痛

² 膺背肩甲間痛

² 両臂内痛

E<病症>虚則

² 胸腹大脇下與腰相引而痛

F<治療>取其経。少陰太陽舌下血者。其變病刺?中血者。

n 「素問、宣明五気篇第二十三」による属性

@五味 五味所入「五入」 : 苦入心

* 五味所禁[五禁] : 鹹走血。血病無多食鹹。(鹹=塩味=入腎(水)。塩味は血分に浸透しやすいため、取りすぎると血流が滞る。 薬の五味での鹹味は、シコリを軟らかくし、宿便を軟らかくし排便しやすくする。海藻・牡蠣(瘰癘ルイレイを治す)、芒ボウ硝ショウ(乾いて固くなった大便をやわらかくする)など。)

A五病 五気所病 : 心為噫 参照:噫気

B五精所并(アウまたは、ナラブ) : 精気并於心則喜

C五臓所悪(キラウ) : 心悪熱

D五液 五臓化液 : 心為汗 (心は血を主どり、汗は血から生ずる)

E五臓所蔵 : 心蔵神

F五臓所主 : 心主脉 参照:≪霊枢・経脈篇第十、「心主手厥陰心包絡之脈」≫

G五労所傷 : 久視傷血 『労於心也』≪重廣補註≫

H五脈応象 : 心脉鈎 (鈎コウ=鉤コウの異体字。物をひっかけて取るためのL字型をした金具。かぎ。つりばり。) 『如鈎之偃フセル。来盛去衰也』≪重廣補註≫

n 「素問、至真要大論篇大七十四」

@

A

B

n 「霊枢、本神篇第八」

○?(ジュツ:おそれ。気になって心から離れない)タ(テキ:おそれ、うれえる)思慮者則傷神

○神傷則恐懼(グ、ク:目をきょろきょろさせて恐れる。不安な気持ち。)流淫而不止 因悲哀動中者竭(ケツ:つきる)絶而失生 

○喜楽者神憚(単:薄いはたき・のように心が薄く平らでふるえる。はばかる。ビクビク心配する。)散而不蔵 

○愁憂者気閉塞而不行

○盛怒者迷惑而不治

○恐懼者神蕩(トウ:とろける)憚而不収

@心?タ思慮則傷神 傷神則恐懼自失破 (肉+?キン:まるい米倉のこと)脱肉毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死於冬

A心蔵脈

B脈舎神

C心気虚則悲

D(心気)実則笑不休

≪メモ≫

D ?(ジュツ:おそれ。気になって心から離れない)タ(テキ:おそれ、うれえる)思慮者則傷神

E 神傷則恐懼(グ、ク:目をきょろきょろさせて恐れる。不安な気持ち。)流淫而不止 因悲哀動中者竭(ケツ:つきる)絶而失生 

F 喜楽者神憚(単:薄いはたき・心が薄く平らでふるえる。はばかる。ビクビク心配する。)散而不蔵 

G 愁憂者気閉塞而不行

H 盛怒者迷惑而不治

I 恐懼者神蕩(トウ:とろける)憚而不収

J 心?タ思慮則傷神 傷神則恐懼自失破 (肉+?キン:まるい米倉のこと)脱肉毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死於冬

K 脾憂愁而不解則傷意 意傷則悗(バン、ボン:ぼんやり、うつつをぬかす。忘れる。)亂(ラン、ロン、みだれる=乱)四支不舉(キョ、コ、あげる=挙)毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死於春

L 肝悲哀動中則傷魂 魂傷則狂忘不精 不精則不正 當(トウ、あたる。まさに・・・=当)人陰縮而攣(レン、つる、つれる)筋両脇骨不舉(キョ、コ、あげる=挙) 毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死于秋(冬と春では「于」ではなく「於」)

M 肺喜楽無極則傷魄 傷魄則狂 狂者意不存 人皮革焦毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死于夏

N 腎盛怒而不止則傷志 志傷則喜(善くの間違えでは)忘其前言腰脊不可以俛(ベン、ふす、たれる)仰(ギョウ、あおぐ)屈伸毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死于季夏

n 「霊枢、五閲五使篇第三十七」

@五官 舌者心之官也・・・心病者舌巻短顴(ケン、ほおぼね)赤

n 「霊枢、九針論篇第七十八」

@ 五臓気 : 心主噫(アイ、参照:噫気)

A 五 味 : 苦入心

B 五并精気: 并心則喜

C 五 悪 : 心悪熱

D 五 液 : 心主汗

E 五 労 : 久視傷血

F 五 走 : 苦走血

G 五裁(禁) : 病在血無食苦

H 五 蔵 : 心蔵神   (神:「生之来謂之精。両精相搏謂之神。随神往来者謂之魂。並精而出入者謂之魄。」≪霊枢・本神篇第八≫)

I 五 主 : 心主脈

n ■

肺・・・肺の属性

n 「素問、霊蘭秘典論第八」による属性

@肺者相伝之官。

A治節出焉。

*大腸者伝道之官。変化出焉。

n 「素問、六節蔵象論第九」による属性

@肺者気之本。魄之處(所)也。

A其華在毛。

B其充在皮。

C為陽中の太陰。

D通於秋気。

n 「素問、五臓生成篇第十」による属性

@肺之合皮也

A其榮毛也

B其主心也 (火克金)

C[五味所傷]多食苦。則皮槁(かれる=枯)而毛抜。*苦味は火、火克金。

D[五味之所合]肺欲辛。

E諸気者皆属於肺。

n 「素問、臓気法時論篇第二十二」による属性(五味について)

@肺主秋。手太陰陽明主治。其日庚辛。

A肺苦(困、くるしむ)気上逆。急食苦以泄之。

B肺欲収。急食酸以収之。用酸補之。辛瀉之。

C肺色白。(宣)食苦。麥(麦)羊肉杏薤(カイ、ゲ、にら)皆苦。

D<病症>肺病者

² 喘?(咳)逆気

² 肩背痛

² 汗出

² 尻陰股膝髀? (大漢和辞典に記載されない。 =骭=脛から、「肉月+行」=コウ:下腿のこと)足皆痛。

E<虚証>虚則

² 少気

² 不能報息

² 耳聾

² 咽乾

F<治療>取其経。太陰。足太陽之外?。厥陰内血者。

n 「素問、宣明五気篇第二十三」による属性

@五味 五味所入[五入] : 辛入肺

* 五味所禁[五禁] : 辛走気。気病無多食辛。(辛味は気を散ずるため、過食すると気を消耗させる。 薬の五味での辛味は、邪気を散じ気を通ずる。荊ケイ芥カイ(風寒を散じ気を通ずる)、砂仁(通気)、川?(補血)など。)

A五気所病 : 肺為咳

B五精所并(アウまたは、ナラブ) : 并於肺則悲

C五臓所悪(キラウ) : 肺悪寒

D五液 五臓化液 : 肺為涕(テイ、タイ、なみだ。涕=上から下へたれ落ちるなみだ。涙=はらはらと散り分かれるなみだ。)『潤於鼻竅也』≪重廣補註≫ (涕は鼻腔へ流れ下って、鼻腔内を湿らせるもの。鼻水と解する。

E五臓所蔵 : 肺蔵魄

F五臓所主 : 肺主皮

G五労所傷 : 久臥傷気 『労於肺也』≪重廣補註≫

H五脈応象 : 肺脉毛 『軽浮而虚如毛羽也』≪重廣補註≫

n 「素問、至真要大論篇大七十四」

@

A

B

n 「霊枢・本神篇第八」

@肺喜楽無極則傷魄 傷魄則狂 狂者意不存 人皮革焦毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死于夏

A肺蔵気

B気舎魄

C肺気虚則鼻塞不利少気

D(肺気)実則喘喝胸盈仰息 (喝カツ、しかる、大声で怒鳴る「恐喝」。はっはっとかすれ声を出す。(盈エイ、みちる=満)

n 「霊枢、五閲五使篇第三十七」

@五官 鼻者肺之官也・・・肺病者喘息鼻張

n 「霊枢、九針論篇第七十八」

@ 五臓気 : 肺主?(咳)   ○六腑気 : 大腸小腸為泄

A 五 味 : 辛入肺

B 五并精気: 并肺則悲

C 五 悪 : 肺悪寒

D 五 液 : 肺主涕

E 五 労 : 久臥傷気

F 五 走 : 辛走気

G 五裁(禁) : 病在気無食辛

H 五 蔵 : 肺蔵魄   (魄:「並精而出入者謂之魄」≪霊枢・本神篇第八≫)

I 五 主 : 肺主皮

★ 肺の生理機能

² 「華蓋」:臓腑の最上部に位置し、他の臓腑を覆うことから呼ばれる。

² 気道(気管、喉頭)に通じ、「鼻」に開竅する。

² 五色⇒「白」

² 表裏関係⇒「大腸」

² 司る⇒「呼吸」体内外のガス交換、「宗気」の生成

² 主どる⇒「気」一身の気を主どる=全身の気機の調節

² 「宣発」=水液を全身に散布、発散。粛降とともに、水液代謝の調節。

² 「粛降」=「宣発」が水液を散布、発散させるのに対し、ひきしめて降ろす作用(粛:つつしむ、しずか、身をひきしめる意、「縮:シュクちじむ」、「束:たばねる」と同系のことば)

肝・・・肝の属性

n 「素問、霊蘭秘典論第八」による属性

@肝者将軍之官

A謀慮出焉

*胆者中正之官。決断出焉。

n 「素問、六節蔵象論第九」による属性

@肝者罷極之本(罷極ひきょく=つかれはてる)。

A魂之居也。

B其華在爪。

C其充在筋。

D以生血気。

E其味酸。

F其色蒼。

G此為陽中之少陽。

H通於春気。

n 「素問、五臓生成篇第十」による属性

@肝之合筋也

A其榮爪也

B其主肺也 (金克木)

C[五味所傷]多食辛。則筋急而爪枯。

D[五味之所合]肝欲酸。

*諸脉者皆属於目。・・・故人臥血帰於肝。肝受血而能視。足受血而能歩。掌受血而能握。指受血而能攝(セツ、とる)。

*諸筋者皆属於節。

n 「素問、臓気法時論篇第二十二」による属性(五味について)

@肝主春。足厥陰少陽主治。其日甲乙。

A肝苦(困、くるしむ)急(急する:きつい、ひきつる意)。急(急いで)食甘以緩之。

B肝欲散。急食辛以散之。用辛補之。酸瀉之。

C肝色青。(宣)食甘。粳(コウ、キョウ、うるち)米、。牛肉、棗(なつめ)、葵(ギ、キ、あおい)皆甘。

D<病症>肝病者

² 両脇下痛

² 引少腹

² 令人善怒

E<虚証>虚則

² 目 (ボウ、コウ、モウ:よく見えない。ぼやけて、かすんださま。)  無所見

² 耳無所聞

² 善恐如人将捕之

F<治療>取其経。厥陰與少陽。気逆則頭痛。耳聾不?(聡)頬腫。取血者。

n 「素問、宣明五気篇第二十三」による属性

@五味所入「五入」 : 酸入肝

* 五味所禁[五禁] : 酸走筋。筋病無多食酸。(酸味は筋に浸透しやすい。収斂作用があるため、筋が引きつる。 薬の五味での酸味は、収斂や引き締める作用がある。山茱シュ萸ユ(虚汗の収斂)、金櫻子(遺精を止める)、五倍子(腸を固渋し下痢を止める)など。)

A五気所病「五病」 : 肝為語

B五精所并(アウまたは、ナラブ) : 并於肝則憂

C五臓所悪(キラウ) : 肝悪風

D五臓化液 : 肝為涙

E五臓所蔵 : 肝蔵魂

F五臓所主 : 肝主筋

G五労所傷 : 久行傷筋『労於肝也』≪重廣補註≫

H五脈応象 : 肝脉絃*(絃ゲン=はじいて音を出す楽器の糸。玄ゲン=宙ぶらりんの細い糸の意。宙づりであいまい。)『?(ゼン=やわらかい)虚而滑端直以長也』≪重廣補註≫

n 「素問、至真要大論篇大七十四」

@

A

B

n 「霊枢・本神篇第八」

@肝悲哀動中則傷魂 魂傷則狂忘不精 不精則不正 當(トウ、あたる。まさに・・・=当)人陰縮而攣(レン、つる、つれる)筋両脇骨不舉(キョ、コ、あげる=挙) 毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死于秋(冬と春では「于」ではなく「於」)  動中:中は「中焦」、「心の中」、「あたる」?

A肝蔵血

B血舎魂

C肝気虚則恐

D(肝気)実則怒

n 「霊枢、五閲五使篇第三十七」

@五官 目者肝之官也・・・肝病者眥(まなじり)青

n 「霊枢、九針論篇第七十八」

@ 五臓気 : 肝主語   ○六腑気 : 胆為怒

A 五 味 : 酸入肝

B 五并精気: 并肝則憂

C 五 悪 : 肝悪風

D 五 液 : 肝主泣

E 五 労 : 久行傷筋

F 五 走 : 酸走筋

G 五裁(禁) : 病在筋無食酸

H 五 蔵 : 肝蔵魂  (魂:「随神往来者謂之魂」≪霊枢・本神篇第八≫)

I 五 主 : 肝主筋

脾・・・脾の属性

n 「素問、霊蘭秘典論第八」による属性

@脾胃者倉稟之官。  倉稟(ソウリン:

A五味出焉。

n 「素問、六節蔵象論第九」による属性

@脾胃大腸小腸三焦膀胱者倉稟之本。

A名曰器。

B能化糟粕。

C伝味而入出者也。

D其華在脣(唇)四白。 『四白謂唇四際之白色肉也』≪重廣補註≫

E其充在肌。

F其味甘。

G其色黄。

H此至陰之類。

I通於土気。

n 「素問、五臓生成篇第十」による属性

@脾之合肉也

A其榮脣(唇)也

B其主肝也 (木克土)

C[五味所傷]多食酸。則肉胝(おしつけてかたくなったタコ、胼胝ヘンチ)芻?(匈ではなく、肉月+芻スウ、まぐさ、絞めて束ねた草。肉が堅くしめつっけられることか?)而脣(唇)掲(ケイ、かかげる、高く上げる)。

D[五味之所合]脾欲甘。

n 「素問、臓気法時論篇第二十二」による属性(五味について)

@脾主長夏。足太陰陽明主治。其日戊己。

A脾苦(困、くるしむ)濕。急食苦以燥之。

B脾欲緩。急食甘以緩之。用苦瀉之。甘補之。

C脾色黄。(宣)食鹹。大豆、豕(シ、いのこ、ぶた)肉、栗、?(カク:まめのは)皆鹹。

D<病症>脾病者

² 身重

² 善肌肉痿

² 足不収

² 行善?(ケイ)?脚下痛

E<病症>虚則

² 腹満

² 腸鳴

² (残食)泄

² 食不化

F<治療>取其経。太陰陽明少陰血者。

n 「素問、宣明五気篇第二十三」による属性

@五味所入「五入」 : 甘入脾

* 五味所禁[五禁] : 甘走肉。肉病無多食甘。(薬の五味での甘味は、気や血を補い、痙攣を緩解する。ゆるむ。黄?(補気)、阿膠(補血)、甘草(痙攣の緩解)など。)

A五気所病 : 脾為呑

B五精所并(アウまたは、ナラブ) : 并於脾則畏

C五臓所悪(キラウ) : 脾悪湿

D五臓化液 : 脾為涎

E五臓所蔵 : 脾蔵意

F五臓所主 : 脾主肉

G五労所傷 : 久坐傷肉 『労於脾也』<重廣補註>

H五脈応象 : 脾脉代『?(ゼン)而弱也』<重廣補註>

n 「素問、至真要大論篇大七十四」

@

A

B

n 「霊枢・本神篇第八」

@脾憂愁而不解則傷意 意傷則悗(バン、ボン:ぼんやり、うつつをぬかす。忘れる。)亂(ラン、ロン、みだれる=乱)四支不舉(キョ、コ、あげる=挙)毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死於春

A脾蔵營

B營舎意

C脾気虚則四支不用五臓不安

D(脾気)実則腹脹経溲不利  (溲ソウ、いばり:水にひたす、<解字>「水」+音符「叟」ソウ:細長く水をたらしてぬらす)

n 「霊枢、五閲五使篇第三十七」

@五官 口唇者脾之官也・・・脾病者唇黄

n 「霊枢、九針論篇第七十八」

@ 五臓気 : 脾主呑   ○六腑気 : 胃為気逆?(エツ、えずく「吐き気を催す」、越:障害を越えて出ると同系のことば。吐は中にたまったものを吐き出す。嘔はからだを曲げて声と物を出す。噫

A 五 味 : 甘入脾   ○淡入胃

B 五并精気: 并脾則畏

C 五 悪 : 脾悪湿

D 五 液 : 脾主涎

E 五 労 : 久坐傷肉

F 五 走 : 甘走肉

G 五裁(禁) : 病在肉無食甘

H 五 蔵 : 脾蔵意   (意:「生之来謂之精。両精相搏謂之神。随神往来者謂之魂。並精而出入者謂之魄。所以任物者謂之心。心有所憶謂之意。」≪霊枢・本神篇第八≫)

I 五 主 : 脾主肌

腎・・・腎の属性

n 「素問、上古天真論篇第一」

@腎者主水(腎は水を主どり)

A受五蔵六府之精而蔵之(五臓六腑之精を受け、而して之を蔵する)

*男女腎精(気)の働きを天癸と言う

女子、七歳腎気盛歯更髪長。二七而天癸至任脈通太衝脉盛月事以時下故有子。三七腎気平均故真牙生而長極。四七筋骨堅髪長極身体盛壮。五七陽明脉衰面始焦髪始堕。六七三陽脉衰於上面皆焦髪始白。七七任脈虚太衝脉衰少。天癸竭(ケツ・つきる)。地道不通。故形壊而無子。

丈夫、八歳腎気實髪長歯更。二八腎気盛天癸至精気溢寫陰陽和故能有子。三八腎気平均筋骨勁(ケイ・つよい)強故真牙生而長極。四八筋骨隆盛肌肉満壮。五八腎気衰髪堕歯槁(かれる)。六八陽気衰竭於上面焦髪鬢(ビン)頒(フン・わかつ)白。七八肝気衰筋不能動天癸竭精少腎藏衰形体皆極。八八則歯髪去。

n 「素問、霊蘭秘典論第八」による属性

@腎者作強之官。

A伎(技)巧出焉

*膀胱者州都之官。津液蔵焉。気化則能出矣。(矣イ、文末で断定や推定の語気を表す。読まない。)

n 「素問、六節蔵象論第九」による属性

@腎者主蟄(チュウ、かくれる)封蔵之本。

A精之處也。

B其華在髪。

C其充在骨。

D為陰中之少陰。

E通於冬気。

n 「素問、五臓生成篇第十」による属性

@腎之合骨也。

A其榮髪也。

B其主脾也。 (土克水)

C[五味所傷]多食甘。則骨痛而髪落。

D[五味之所合]腎欲鹹。

*諸髄者皆属於脳。

n 「素問、臓気法時論篇第二十二」による属性(五味について)

@腎主冬。足少陰太陽主治。其日壬癸。

A腎苦(困、くるしむ)燥。急食辛以潤之。開?理。到津液通気也。

B腎欲堅。急食苦以堅之。用苦補之。鹹瀉之。

C腎色黒。(宣)食辛。黄黍(ショ、きび)、?肉、桃、葱皆辛。

D<病症>腎病者

² 腹大脛腫

² 喘?

² 身重

² 寝汗出

² 憎風

E<虚証>虚則

² 胸中痛

² 大腹小腹痛

² 清厥

² 意不楽

F<治療>取其経。少陰太陽血者。

n 「素問、宣明五気篇第二十三」による属性

@五味所入「五入」 : 鹹(カン、しおからい)入腎

* 五味所禁[五禁] : 苦走骨。骨病無多食苦。(苦味:苦入心。薬の五味での苦味は、瀉剤、燥湿剤。黄連(高熱を下げる)、大黄(下剤)、蒼朮(燥湿)など。苦味が心火を増すため腎水を損ない、骨へ影響すると言うのは疑問。) 

A五気所病「五病」 : 腎為欠(ケツ、呵欠あくび、≪霊枢・九針論篇≫『腎主欠』≪金貴要約)・腹満寒疝宿食病脈証治≫『寒邪に侵犯された病人はよくあくびをする』)、為嚏(テイ、くさめ)

B五精所并(アウまたは、ナラブ) : 并於腎則恐 ・・・是謂五并。虚而并者也。

C五臓所悪(キラウ) : 腎悪燥

D五臓化液 : 腎為唾 ・・・是謂五液

E五臓所蔵 : 腎蔵志 ・・・是謂五臓所蔵

F五臓所主 : 腎主骨

G五労所傷 : 久立傷骨 『労於腎也』≪重廣補註≫ ・・・是謂五労所傷

H五脈応象 : 腎脉石『沈緊而搏(拍)如石之投也』≪重廣補註≫

n 「素問、至真要大論篇大七十四」

@

A

B

n 「霊枢・本神篇第八」

@腎盛怒而不止則傷志 志傷則喜(善くの間違えでは)忘其前言腰脊不可以俛(ベン、ふす、たれる)仰(ギョウ、あおぐ)屈伸毛悴(やつれる)色夭(わかい、若死にする)死于季夏  (「・・・怒」腎が盛んであると、その子「肝」も盛ん「実」となるからか? 

A腎蔵精

B精舎志

C腎気虚則厥  (厥:厥冷、四肢厥冷)

D(腎気)実則脹五蔵不安 (脾の実証の記述にも「五蔵不安」の四文字が最後に付いている。「・・・・五蔵不安」のあとに「必審五蔵之病形以知其気之虚実謹而調之也」の最後の記述がつづくいて≪霊枢・本神篇≫は終わる。)

n 「霊枢、五閲五使篇第三十七」

@五官 耳者腎之官也・・・腎病者顴(ほおぼね)與(と)顔黒

・・・・・・・素問では、五臓の記述順位が心から始まる相克関係の順になっていることが多い。

n 「霊枢、九針論篇第七十八」

@ 五臓気 : 腎主欠*   六腑気 : 膀胱不約為遺溺(尿)  欠*

A 五 味 : 鹹入腎

B 五并精気 : 并腎則恐

C 五 悪 : 腎悪燥

D 五 液 : 腎主唾

E 五 労 : 久立傷骨

F 五 走 : 鹹走骨*

G 五裁(禁) : 病在骨無食鹹

H 五 蔵 : 腎蔵精志   (志:「生之来謂之精。両精相搏謂之神。随神往来者謂之魂。並精而出入者謂之魄。所以任物者謂之心。心有所憶謂之意。意之所存謂之志。因志而存変謂之思。因思而遠慕謂之慮。因慮而處(所)物謂之智。故智者之養生也。」≪霊枢・本神篇第八≫)

I 五 主 : 腎主



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